一週間に一回 私は誰かの彼女になる サイコミ連載中 『明日、私は誰かのカノジョ』1話レビュー
マイルキンです。
以前から綺麗なイラストで興味を持ったサイコミ連載中の漫画
『明日、私は誰かのカノジョ』
この女性の名前は雪(ゆき)。レンタル彼女という特殊な仕事をしています。
綺麗な女性ですが、どこか影がある印象。
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 3ページより
©をの ひなお
イラストは勿論美しいですが、ストーリーにも引き込まれたので本日より1話からレビュー開始します!
第1話 Killing me softly①
一人暮らしをする雪は特殊な仕事をしている。
雪はスマホを確認すると「予約が入りました。内容を確認して下さい」という文章が。
雪
「一週間に一回 私は誰かの彼女になる」
雪の仕事はレンタル彼女。一週間に一回相手の好みに合わせた彼女になりきる仕事。
予約情報にはデートの希望日時・場所・相手の年齢・職業・氏名・理想の彼女像など事細かに書かれていて、メイクアップ。
雪
「・・・これは 私じゃないワタシ(カノジョ)」
一人目のお相手は・・・? 如何にもって感じの男性。名前は前川正之(まえがわまさゆき)。
正之の理想の妹系の彼女に雪はなりきる!
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 8ページより
©をの ひなお
前川正之
「半年付き合った女の子に振られたんだ それで寂しくて・・・」
12時~15時までのデートだったが、正之は都合の良い女を演じる雪の事が本気で好きになっていた。
その夜、報酬を受け取った雪は家での情報をノートに記録した。
彼はまた再び雪を指名するだろう。人は一度でも満たされてしまったら同じものじゃ満足出来なくなる。
雪
「この嘘で塗り固められた私のことを一体何をもって好きと言えるのか」
雪には壮絶な過去があった。 それは・・・
親の虐待で顔の左側から左肩にかけてできた大火傷の痣があること。
小学生の頃に書いたそれぞれの夢を書く作文ではどんな夢を書いたのか思い出せない。
顔中包帯だらけで悲惨な姿だった。その時から雪は自分を偽って人を欺くようになった。
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 2ページより
©をの ひなお
人を欺くことに長けた雪。大火傷はメイクをして隠してきたのだ。
スマホから次の客の予約メールが。友人とダブルデートをするので彼女の振りをして欲しいらしい。
後日、雪はその客の彼女の振りをしてダブルデート開始! 映画を見に行くことに。
右の眼鏡の男性が客。名前は辻壮太(つじそうた)。
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 18ページより
©をの ひなお
後味が悪い終わり方だった映画。喫茶店で感想を語りあう。
達也
「いやー あれだな 結構後味悪い映画だったな」
壮太
「俺はこういう悲壮感を前面に押し出した作品はあんまり・・・」
麻里
「麻里は嫌いじゃなかったけど」
雪
「・・・私もあのエンディング良いと思った」
壮太は主人公がひどい目にあっていることと、母親を蔑ろにしているという描写がキツかったようだ。
この発言に対し雪の闇部分が・・・
こういうことがある度に思い知らされる。壮太は親に大事にされ愛されながら育ったのだろうと・・・
雪
「埒外にいる人間のことを思いやれない 存在に気付きもしない」
「こっちだって軽蔑する・・・」
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 23ページより
©をの ひなお
映画の感想を語り終え、次に壮太の彼女の(振りをしている)雪についての話題へ。
達也
「それにしても壮太にこんな彼女が出来るなんてなぁ~」
「雪ちゃん壮太に金積まれたとかじゃないよね?」
麻里
「雪さんて普段からそういう服装(ワンピース)なの?」
達也から確信を突かれ、麻里からはワンピースが好きな女は根がビッチと言われて雰囲気が不穏な状況に。
だが雪はこういう状況には慣れっこ。あざとく受け流した。
ダブルデートを終えて、壮太が雪に謝罪。
壮太
「今日は一日付き合ってくれてありがとう」
「後なんか最後の方変な空気になってごめん・・・」
雪
「全然気にしてないよ」
仕事だもの。いつもの客のように振る舞い、解散しようとする雪。
壮太は引っ掛かったことがあった。雪が猫をかぶって一度も素で話していないということを。
そのことを気にした壮太に腕を掴まれた雪は何とか振り払い帰宅。
壮太に本質を見抜かれて疲れてしまった雪。
雪
「・・・・・・ 疲れた・・・」
翌朝、目覚めた雪はCDショップへ予約したCDを買いに行った。
服装は素の格好で眼鏡で地味なパーカー。火傷の跡を手で隠している。
これが本来の雪。
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 30ページより
©をの ひなお
CDを受け取って帰ろうとすると、何と店内に壮太の姿が!?
彼もこの店にCDを買って来ていたのだ。
やばい!!! すぐに隠れる雪。
ちらっと見られて焦ったのが駄目だった・・・
雪は店員にCDを受取り、近くにいた壮太の前でスマホを落とした。
スマホを拾った壮太に顔の火傷跡もはっきり見られて、昨日会った雪とバレてしまった。
雪
「見ないでよ!! 嫌なのその目・・・!!」
「私が私のことを可哀想と思っていなくても・・・!! その視線が私を哀れにさせるの!!」
昨日の事を謝りたかった壮太。しかしそれは自己満足。
後から謝るくらいならなんで人が傷付くことを言うの?
冗談って言葉を免罪符にして何を言ってもいいわけじゃない。
雪に完全に論破され、言い返す言葉が出ない。
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 40ページより
©をの ひなお
辻壮太、リピート見込みなし。きっともう二度と会うこともないーー
雪はメイクを施し、火傷の痣を消して再び一週間に一回誰かの彼女になる。
雪
「仕事のメール・・・」
次のお相手は・・・? あれ、また壮太!?
出典:『明日、私は誰かのカノジョ』第1話 Killing me softly① 44ページより
©をの ひなお
終
以上です。私は1話を見て、綺麗なイラストと複雑なストーリーに引き込まれました。
次回もお楽しみに。
今回はここまで、それではー。
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