第4のファントム判明と最大の敵登場! 講談社 漫画『金田一37歳の事件簿』2巻レビュー
こんばんは、マイルキンです。
今回は講談社出版の漫画、金田一37歳の事件簿2巻のレビューをします。
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻表紙より
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
歌島リゾート殺人事件完結、新たな事件に巻き込まれるはじめちゃん、最大の敵登場が見所ポイントです!
☆第4のファントムの謎がすべて解けたはじめちゃん(17歳と37歳時を比較)
高校生時
ようやく謎を解いた・・・という表情。
出典:金田一少年の事件簿File(28) オペラ座館・第三の殺人より
37歳時
謎を解きたくなかったが、解いてしまったなぁ・・・という表情。
台詞も”解けた”ではなく”解けちまった”。
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻22ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
☆容疑者候補全員を集めて、「犯人はあんただ!」と言うお決まりシーン・・はなし
今までの経験ではじめちゃんは容疑者候補全員が集合するだろうと思っていたのに、決めておいた時間に全く集まらない。
17歳の時は皆ちゃんと集まってくれたのに。
『金田一少年』では、はじめちゃんも高校生で若かった。
「所詮子供の推理だし・・・」と思う大人が多く、全員集まってくれたのかもしれない。
少し集合時間がオーバーして、容疑者候補の1人が登場。
その人物は・・・ なんと真犯人!?
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻26ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
☆焦るどころか、はじめちゃん達を殺そうとする真犯人
トリックの種明かしをしたはじめちゃん達を殺そうする真犯人ww
金田一少年では犯人が自供して逮捕というのが定番オチなのに、焦るどころか「面倒になってきたら、殺してしまおう」と考えるイカレっぷり。
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻50ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
☆真犯人の行き当たりばったりの犯罪の甘さを指摘するはじめちゃん
真犯人のトリックは咄嗟の思いつきだと気付いた。
今までの経験からこういう行き当たりばったりの犯罪は指紋や証拠を残しているものだ。
真犯人は指紋や証拠を消しておらず、警察が調べれば犯人がすぐに割り出されるというお粗末なものだった。
昔のノリで真犯人を追い詰めすぎたあまり、「お前ら二人をブッ殺してやる!!」と逆上されて、外へ逃げることに。
断崖絶壁まで追い詰められて、「もうお終いか・・・」と諦めかけていたその時!
大型軍用ヘリが上空に!? 大型軍用ヘリが着陸し、中から出てきたのは明智!
はじめちゃんを助けに来たのだ!
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻92ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
真犯人は拘束され、事件は無事完結・・・ではない。
大人になったはじめちゃんはツアー企画者。
予期せぬ殺人事件が起こってしまい、ツアー参加客に謝罪した。
だが、ツアー客の反応は好感触。
そもそもこのツアーは縁結びツアーでカップル成立が狙いなのだが、なんと人数的に余った人を除いて全員カップル成立。
しかもそのカップルたちが「歌島にまた来たい!」と言い、次回予約するほど。
はじめちゃん曰く、「”吊り橋効果”の効果があったのではないか」と。
吊り橋効果とは不安や恐怖を強く感じている時に出会った人に対し、恋愛感情を持ちやすくなる効果のこと。
シャトルバスに徒歩で向かう途中、まりんは吊り橋効果のことを聞くと、こんな一言を。
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻109ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
まりんの発言が気になったはじめちゃん。追いかけると、美雪から計ったようなタイミングで連絡が。
はじめちゃん
「・・・お前・・・本当・・・・・・」
「あの飛行機から見てんじゃなかろーな? ーーったく・・・」
はじめちゃんはそーゆー美雪のお節介なトコに何度となく助けられた・・・
こうして歌島リゾート殺人事件は静かに幕を下ろされた。
後日談は佐木竜二、村上草太と呑み。
草太に「金田一はそーゆ-”体質”だからな~」といじられる。
死神体質だからな。
昔はたくさん事件を解決したけど、サラリーマンになってからはめっきり事件に絡んでいないらしい。
竜二
「そんなに事件に巻き込まれることなんてないですよねー」
はじめちゃんは嫌な予感がしていた。
何か恐ろしいことに首を突っ込んでいるという予感が。
☆金田一最大の敵登場
剣持のおっさんと久し振りに再会し、釣りを楽しむはじめちゃん。
歌島リゾート殺人事件の真犯人の事情聴取の内容を聞いた。
即席だが、あれほど高度なトリックを実行するなんて・・・
実はこのトリックを生み出したのは”ある人物”が絡んでいると警察内部で裏が取れたという。
はじめちゃんは刑務所に行き、”ある人物”に20年ぶりに面会する!!
その場には明智・剣持のおっさんが同行。
はじめちゃん・明智・剣持のおっさん・”ある人物”合わせて4人が揃うのは20年ぶり。
覚悟を決めるはじめちゃん。
特別重要犯措置区画という、厳重な牢屋の中に入る。
一番奥には白髪の男が。
???
「3人の足音ーー それぞれ”古なじみ”のものだ・・・・・・」
「ーーだが 一人はだいぶ懐かしい人ですね・・・!」
「長い付き合いでしたのにーー ねぇ?」
「金田一君・・・!」
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻140・141ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
地獄の傀儡師高遠遙一登場ッ!!! 現在、43歳で変わったのは髪の毛の色と髪型。
比較
魔術列車殺人事件 初登場
出典:金田一少年の事件簿File(15) 魔術列車殺人事件より
©講談社 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
黒魔術殺人事件
金田一少年の事件簿File(31) 黒魔術殺人事件より
©講談社 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
しらばっくれるが、その真犯人が明智に事情聴取で高遠との関係を自分から喋ってしまっていた。
その真犯人は高遠にこう呼ばれていたという。
「ゼウスのしもべ ”アルテミス”ーー」と。
”アルテミス”というのはギリシャ神話のオリンポス十二神の一柱。
高遠はその真犯人を弟子にして犯罪のノウハウを伝授した。
さらに明智は”十二神”と言うからにはゼウスを名乗った高遠と真犯人以外に十人の”神”がいるのではないかと指摘する。
高遠は「仮にいたとしても彼らはもう私の手を離れている 虜囚の身である私が彼らの行動をどうこうできるはずないでしょう?」と反論。
う~ん、ますます怪しいが・・・
この高遠の態度と目を見て、はじめちゃんは何か企んでいるとわかった。
はじめちゃん・明智・剣持のおっさんは特別重要犯措置区画を後にする。
すると、高遠がーーー
「平行線ーーー 僕達の平行線はまだ続いていたんですね 金田一君」
はじめちゃんが謎を解きたくなくなった原因がこの20年の間に何かあったようだ・・・
しかも高遠が深く関わっているということを。
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻155ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
後日、真犯人が刑務所内で死亡した。差し入れで届けられた使い捨てのコンタクトレンズを着用した際に、そこには猛毒のVXガスが付着しており心肺停止になった。
送り主は真犯人の親だったみたいだが、親は「そんなもの送った覚えはない」と言っている。
つまり、親の名前を騙った何者かが殺害目的で送りつけたのだ。
高遠との関係をがっつり話してしまった真犯人に失望した高遠が始末したのだろう。
剣持のおっさんははじめちゃんに伝えたが、はじめちゃんは信じられない。
奴は拘置所にいるのに・・・ ありえない。
だが、これだけは言える。奴はーーー 高遠遙一は今でも”地獄の傀儡師”なんだ!
はじめちゃん
「冗談じゃない!」
もう謎なんて解きたくないのに。仕事に戻るはじめちゃん。
すると、まりんが今度2人でPRを行う汗止めスプレーを掛けてきた。
はじめちゃんはそのスプレーの成分に毒がないか、確かめるのであった・・・
出典:『金田一37歳の事件簿』2巻165ページより
©講談社 イブニング連載 原作:天樹征丸 漫画:さとうふみや
歌島リゾート殺人事件 完
☆新しい事件の幕開け
はじめちゃんは歌島リゾート企画以降、内神田洋(うちかんだひろし)営業課長に一目置かれるようになった。
「事故物件や問題物件の企画の方が相性がいいんじゃない?」と勧められ、「これからはその手の案件は全て回す!」と言われた。
はじめちゃんはやはり謎から逃れることは出来ないんです。
次の事件はあるタワーマンションに住む主婦のいざこざ。
はじめちゃんはお隣さんのシングルマザー、桃花のケータリングのお手伝いをすることになった。
ケータリング先はタワーマンションに住む主婦のホームパーティ。
そのホームパーティに参加する3人の主婦が、1人の主婦を殺害計画を立てる・・・ という事件。
犯人が予め分かった状況でストーリーが進むので、ハラハラ感が止まらない!
3巻から本格的にストーリー開始!
終
以上です。歌島リゾート殺人事件完結、高遠遙一と再会、新たな事件の発生!と見所満載でした。
次回もお楽しみに。
今回はここまで、それではー。
1巻
3巻
『金田一37歳の事件簿』1巻 歌島リゾート殺人事件(7話分を収録)
『金田一37歳の事件簿』2巻 歌島リゾート殺人事件(8話分を収録)
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